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離婚・男女問題

【離婚】年金分割っていったい何?どういう制度?

2021.06.21

1.はじめに

「年金分割」という言葉を耳にされたことがあるという方もおられるかもしれません。

 

しかし、日常生活で年金分割なんていう言葉は普通出てきませんので、どういう制度なのかよくわからないという方が大半だと思います。

 

今回から何回かに分けて、この年金分割という制度についてできるだけ簡単な言葉で具体例をまじえつつ説明したいと思います。

 

 

2.年金分割の制度の概要

まず年金分割に関するよくある誤解を否定しておきたいと思います。

 

たとえば、夫が65歳になったときに年金を月額20万円受け取ることができるというケースにおいて、離婚した妻に対してその半分である10万円を払わないといけなくなるという制度だという誤解をしている方がおられます。

 

しかし、年金分割は、一方が受け取るべき年金額の2分の1を他方に渡すというような制度ではありません。

 

ここは本当に誤解の多いところですので、あらかじめ説明いたしました。

 

では、年金分割はいったい何を「分割」するのでしょうか。

 

だいたいネットの情報とか本を見ると、「保険料納付記録」を分割するなどと書かれています。

 

ですが、「保険料納付記録」を分割するって言われても、まだよくわからないですよね。

 

そもそも、厚生年金の場合、高齢になってからもらう年金の額は、その人のそれまでの給与や賞与の額に応じて決まってくるわけです。

 

この年金の額を決めるその人の給与や賞与をひっくるめた金額のことを「標準報酬」といいます。

 

つまり、標準報酬が多い人の方が少ない人に比べて、受け取ることができる年金の額も多くなるということです。

 

ちなみに、日本年金機構の説明では「標準報酬とは、厚生年金保険料の算定の基礎となった標準報酬月額と標準賞与額のことを指します。厚生年金保険の年金額は、この標準報酬を基礎として計算されます。また、分割の対象となる期間の厚生年金の標準報酬を、当事者の生年月日に応じた再評価率を用いて現在価値に換算した額の合計額を、対象期間標準報酬総額といいます。」とありますが、とりあえず婚姻期間中の給与や賞与のトータルの額のことを「標準報酬総額」というと考えていただいたらいいんじゃないかなと思います。

 

たとえば、標準報酬総額が5億円の人と5000万円の人では、前者の方が払ってきた保険料が多いので、受け取るべき年金額も多くなるということは容易に理解できると思います。

 

夫婦が離婚するとなった場合、これまで働いてこなかった配偶者や働いていたとしても収入が少なかった配偶者とバリバリ正社員として働いてきた配偶者との間で標準報酬の額に大きな差ができているということがあります。

 

そのため、いざ年金を受け取ることができる年齢になったときに受け取るべき年金の額において、夫婦で差が生じていて不公平な状態になっているということがあります。

 

そこで登場するのが年金分割で、年金分割はこの格差をなくすための制度ということになります。

 

たとえば、夫の婚姻期間中の標準報酬総額が1億円だったとします。

 

一方で、妻の婚姻期間中の標準報酬総額が2000万円だったとします。

 

このままの状態で離婚した場合、妻の方が夫に比べて当然ながら受け取るべき年金の額は少なくなってしまいます。

 

そこで、年金分割によって、夫の標準報酬総額のうち4000万円を妻に移すことで、双方ともに標準報酬総額が6000万円となって、格差がなくなるというわけです。

 

このように夫婦の婚姻期間中の標準報酬総額を一緒にすることを「按分割合50%」と表現します。

 

年金分割が行われる場合、通常は按分割合は50%とされます。

 

こうすることで、婚姻期間中の夫婦の標準報酬総額がならされて、公平になるというわけです。

 

次回以降では、年金分割の種類や対象期間のことなどについて解説したいと思います。

 

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