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離婚・男女問題
【離婚】調停が物別れで終わる確率(調停不成立になる確率)/地域差はある?
1.はじめに
調停の終わり方はいくつかありますが、多くの場合は、①調停が成立するか、②調停が不成立になるかのいずれかです。
そして、調停が不成立になるというのは、いわば両者が物別れで終わったということになります。
では、どの程度の割合で調停は不成立になるのでしょうか?
また、調停が不成立になる確率に地域差はあるのでしょうか?
今回は、令和元年度の司法統計における婚姻関係事件60,542件(離婚事件38,501件、円満調整事件2,470件、同居・協力扶助事件88件、婚姻費用事件19,483件)のうち、調停が不成立になった割合を都道府県別にランキング形式で見てみたいと思います。
2.全国平均
➢17.11%
(不成立件数10,360件/申立て件数60,542件)
※以前、離婚調停で離婚できる確率について説明しましたが、この際は、離婚調停の申立て件数(38,501件)に占める離婚成立の割合を算出しています。これに対して、本記事では、離婚事件に限らず円満調整事件、同居・協力扶助事件、婚姻費用事件も含んだ数値となっております。
※また、上記記事で説明しているとおり、調停の終わり方は調停成立や不成立だけでなく、取下げなどもありますので、不成立の割合が17.11%であることからといって、調停成立の割合が82.89%となるわけではないことにご留意ください。
3.都道府県(裁判所管轄)別ランキング
申立件数 | 不成立件数 | 割合 | |
東京 | 7365 | 1553 | 21.09% |
秋田 | 347 | 73 | 21.04% |
横浜 | 4542 | 932 | 20.52% |
仙台 | 1169 | 226 | 19.33% |
熊本 | 787 | 149 | 18.93% |
京都 | 1173 | 219 | 18.67% |
金沢 | 483 | 90 | 18.63% |
名古屋 | 3729 | 693 | 18.58% |
青森 | 460 | 85 | 18.48% |
神戸 | 2751 | 508 | 18.47% |
旭川 | 322 | 59 | 18.32% |
千葉 | 3093 | 552 | 17.85% |
札幌 | 1719 | 306 | 17.80% |
大阪 | 3994 | 706 | 17.68% |
全国平均 | 60542 | 10360 | 17.11% |
広島 | 1286 | 214 | 16.64% |
徳島 | 313 | 52 | 16.61% |
前橋 | 1044 | 173 | 16.57% |
福島 | 903 | 149 | 16.50% |
津 | 984 | 162 | 16.46% |
さいたま | 3636 | 586 | 16.12% |
鳥取 | 224 | 36 | 16.07% |
福岡 | 2538 | 400 | 15.76% |
大分 | 489 | 77 | 15.75% |
静岡 | 1959 | 308 | 15.72% |
釧路 | 409 | 64 | 15.65% |
那覇 | 666 | 104 | 15.62% |
奈良 | 628 | 98 | 15.61% |
松山 | 514 | 80 | 15.56% |
長崎 | 502 | 78 | 15.54% |
和歌山 | 459 | 71 | 15.47% |
岡山 | 938 | 144 | 15.35% |
甲府 | 444 | 68 | 15.32% |
函館 | 197 | 29 | 14.72% |
鹿児島 | 623 | 88 | 14.13% |
山形 | 439 | 62 | 14.12% |
高松 | 525 | 74 | 14.10% |
水戸 | 1342 | 189 | 14.08% |
山口 | 567 | 79 | 13.93% |
岐阜 | 941 | 123 | 13.07% |
松江 | 195 | 25 | 12.82% |
大津 | 655 | 82 | 12.52% |
盛岡 | 537 | 66 | 12.29% |
富山 | 507 | 62 | 12.23% |
長野 | 919 | 112 | 12.19% |
宇都宮 | 1002 | 120 | 11.98% |
福井 | 304 | 36 | 11.84% |
宮崎 | 468 | 55 | 11.75% |
新潟 | 830 | 92 | 11.08% |
佐賀 | 347 | 32 | 9.22% |
高知 | 274 | 19 | 6.93% |
このように並べると、意外と都道府県ごとに差があることが分かります。
一概には言えませんが、東京、横浜、名古屋など大規模庁の方が不成立になる割合が比較的高いようです。
反対に小規模庁では、話し合いで合意しようという傾向が強いのかもしれません。
なかなかに興味深い結果といえるのではないでしょうか。
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